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二色成形とインサート成形の違い、そのメリット、デメリット

二色成形とインサート成形(樹脂部品のインサート)はどちらも同じような製品を製作できる成形手法です。一般的には異なる2種類の材料使って成形しますが成形品の形状によっては不良率や離型を考慮して同一材料で二色成形を行う場合もあります。今回はその違いについて説明していきます。

目次

二色成形とは

二色成形とは異なる2種類の材料を使って一度に成形する手法です。デザイン上の色によるアクセントや電動ドリル等のグリップなどの機能的な特性を一度の成形で実現することができます。また、成形品の形状によって離型が困難な場合や不良率を考慮して同一材料での二色成形に用いられることもあります。

機能性やデザイン性で期待できる付加価値

二色成形

二色成形のメリット

  • 1サイクルで異材質の成形品が完成する。
  • 1サイクルで成形できるため成形品単価も下がる。
  • 2部品を組み立てるよりも組立コストが下がる。

二色成形のデメリット

  • 金型コストが高い。
  • 金型工期が長い。

インサート成形(樹脂部品のインサート)とは

インサート成形は一般的にはネジや板金等の金属部品をインサートする成形方法を指しますが、樹脂部品をインサートする場合もあります。その場合は二色成形品と同等の成形品をつくることができます。そのため二色成形ではなくインサート成形を採用する場合もあります。

安価で作れる二色成形品

インサート成形のメリット

  • 二色成形金型に比べ、金型コストが安い。
  • 2部品を組み立てるよりも組立コストが下がる。

インサート成形のデメリット

  • 二色成形品に比べて成形品単価が上がる。
  • 二色成形比べて品質レベルが落ちる。

二色成形とインサート成形の違い

二色成形とインサート成形(樹脂部品のインサート)では基本的には同じものが作ることができます。小ロットの場合はイニシャルコストを抑えられるインサート成形をおすすめしますが、大量生産になれば、やはり成形品単価が下がり、組立工数が削減できる二色成形が圧倒的にメリットがあります。

また、品質面でもインサート成形では1次成形品をもう一度、2次成形金型にインサートしますので二色成形に比べてガタつきや位置決めに課題がありますので品質面でのばらつきは否めません。その点、二色成形での離型は2次成形後に離型するため、このような心配もなく安定して生産できます。

コストバランスが大きな要因

二色成形もインサート成形もそれぞれメリットがあります。製品の形状や生産規模を考慮して最善の選択をしたいですね。

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